2020.12.28
「家族が住み繋いでいく家」 建築士の手帳 | VOl.6
どうもこんにちは!建築士の鈴木です。
こちらの建築士の手帳では、僕が日々思う建築にまつわるメモをご紹介。
家づくりの小さなヒントになれば幸いです。
2020年もご愛顧をいただき感謝申し上げます。
2021年も一層邁進してまいりますので、何卒お願い致します。
本日は「家族が住み繋いでいく家」についてお話しさせて頂ければと思います。
2020年はコロナウイルスの影響もあり、家への考え方
又そこで共に暮らす家族の関係性を改めて考えさせられた1年であったかと思います。
帰省自粛などのニュースを見ていると、いつも通りの賑やかなお正月について、幸せなことなんだなと感じることがありました。
同時に、家族が集まる場所である建築を、どうすれば次の世代へと引き継いでいけるのかなと考えました。
お正月に限らず、住宅を建築されるほとんどの客様が、自分達だけではなく自分たちの次の世代まで愛着を持って接してほしいと感じるのではないでしょうか。
家族が住み繋いでいく家、住み繋いでいきたくなる家ってどんなだろうと考えたところ、
2つの条件が出てきました。
1.高耐久、高品質であること。又、部品の取り換えが可能であること。
これに関しては改めてご説明する必要はないかと思いますが、長期間使用可能な品質は重要な要素です。
又それだけではなく、設備機器等の部品が取り換えが可能である必要があります。
取り換えが出来ないものが存在すると、その部品の耐用年数がそのまま家の使用可能年数となってしまいます。
2.家=場所 ではなく 家=建築と認知すること
家族にとって想い入れのある建築であるかどうかが、家族が住み繋いでいく上で重要な要素であると思います。
先日弊社のお客様で上棟を迎えられたお客様がいらっしゃり、当日はお子様も含めたご家族で見学されました。
立ち上がっていく建物を見るお子様の表情を見ると、きっとこの家を大切に住まわれていくのではないかと感じました。
というのも、正直な話ですが、僕自身が子供のころあまり家を大切に考えていませんでした。
自分にとって、家=寝食をする場所であり、場所である家の壁に穴があこうが、あまり気持ちに変化はありませんでした。
ですが自分が中学生になる頃、家のリフォームを行いました。壁を取り払い、露わになった屋根裏の木材を見て、
自分が住んでいた場所が、材料を緻密に組み合わせて作られた建築であること。又、人が一生懸命建てあげた結晶であると感じました。
家は建築であると気づくことによって、メンテナンスの重要性にも気づくようになりました。
建築は複数の材料によって構成され、全ての材料には遅かれ早かれ寿命があります。
ですが、家をただの場所、ものと考えているとその寿命には気づきにくいもの。
機械であっても同じです。ただ時間を表示する、ただ重いものを持ち上げる存在、と考えているとその機械が壊れるまで不調に気づきません。
メンテナンスを行い続けることは、初期に高品質なものを導入することと同等以上に重要です。
ご家族で家=建築であることを共有されること、又可能であればお子様と家が立ち上がっていく工程を話、実際に足をお運びになって
共有されることで、家族が住み繋いでいく建築になっていくのかなと思います。
ということで
家族が住み繋いでいきたいと家→高耐久、高品質である家を、建築である認識すること。
(あくまで僕の意見です!)
参考にしていただけますと幸いです!!
建築士の手帳
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