2021.09.11
軒のある大開口サッシの家
こんにちは!
こちらのブログでは、弊社の施工事例を基に私の感じた事や情報、日々の取り組みについてご紹介していきたいと思います。
今回は、軒のある大開口サッシの家についてを前回同様、湘南のお家にてご紹介したいと思います!
まず、軒とは外壁面や窓ガラスよりも屋根が出っ張っている部分のことをいいます。
軒は外壁面などから出っ張っているため、外壁を雨から守る事により美観を長く保つことができます。今回のお家のように特に大きな窓を設けているお家では窓の汚れ防止にもなります。
外壁だけでなくお家の中の床や家具が日に焼け劣化しにくいというメリットもあります!
また、軒があることによって日差しをコントロールできるのも最大のメリットになります。
日本では、夏は日が長く冬は短いといった夏至・冬至があります。
場所により誤差はありますが、日本での夏至と冬至での日照時間の差は約5時間といわれています。
また、夏の太陽は高い位置に見え・冬は低い位置に見えますよね。
この真南に太陽が来た時の太陽角度を南中高度といいます。
南中高度は北緯により異なってくるため、場所によって違いが出てきますが、
横浜・鎌倉・逗子・葉山・藤沢でみると、多少の誤差はありますが北緯は約35.17°だそうです。
この北緯を基に南中高度を出すと、
夏至の時の太陽の南中高度は、約78°
冬至の時の太陽の南中高度は、約31°
です。これをお家の軒との関係性をイラストで少し表してみたのが下記になります!
この↔が夏至時の約78° ↔が冬至時の約31°
となります!
軒によって夏の強い直射日光が防げています。強い日差しを遮れば室内温度の上昇を防げてエアコン代の負担も減りますね!
逆に軒が長すぎると、家の中奥まで暖かい日差しが入ってこない・・・となってしまうため、軒の長さは窓の位置・設置高さにより決定しています。
今回のお家は、軒の長さは壁から70㎝程出ています!
また上記での機能面も含めてこちらのお家では、大開口の上に窓・軒を2段で設置しかっこいいデザインとなっております!
雨が多い日本、またエアコンもない昔の日本家屋でも軒はとても重要な存在だったそうです。軒がある場所につくられた縁側での夏は風が吹くととても気持ちが良いですよね。
昔の方の知恵や技術は素晴らしいなと改めて感じるのと同時に、軒本来の機能面を再度知ると軒のあるお家はカッコ良くみえたりもします。
現代の軒のない、外観がスッキリした箱形キューブ状のお家もシンプルで魅力的ですが、
日本ならではのお家で、春夏秋冬をコントロールするお家を考えるのもステキですね。
今回は、軒のある大開口サッシのお家をご紹介しました。
お家づくりをされている方に、少しでも参考にして頂けたら幸いです!